研究科 | 岐阜大学大学院 自然科学技術研究科 |
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分野 | 生命科学・化学 |
専門 | 糖質機能化学 |
水溶性食物繊維の一種であるペクチンは、小腸絨毛の形態変化を引き起こすことが報告されていますが、その機序や生理的意義については不明です。そこで、ペクチンをモデル分子として、食物繊維が腸管上皮細胞に及ぼす影響を分子レベルで明らかにすることにより、栄養吸収を担う絨毛における新たな生理的調節機能を解明することを目指しています。現在の研究では、小腸絨毛の形態変化の生理的意義として、「絨毛における栄養吸収能を高め、生体が低栄養状態に陥らないような予防効果を与える」という仮説を提唱し、低栄養モデルマウスを用いた動物実験によって生体への影響の解析を行っています。食物繊維は様々な生活習慣病の予防に効果的であるにもかかわらず、その摂取量は年々減少しています。そのため、将来は食物繊維研究をよりいっそう活性化させるとともに、予防医療の一端として多くのヒトの健康の維持増進に寄与したいと考えています。
2021年3月31日辞退。