情報学と生命医科学の両者に精通しグローバルに活躍できる卓越リーダーを養成するため、「デジタル生命医科学」、「マルチレイヤー生命医科学」、「国際性・多様性」の3つの力を実装し、社会還元できる人材を育成します。
デジタル生命医科学
心電図、脳波、血液、臨床画像、カルテ情報などのビッグテータから意味のある情報を取り出し予測する技術には、ディープラーニング・AI が必須で、そのアルゴリズムの開発により個別化予防やスマートホスピタルなど多くの成果を社会に還元できます。同様に、生命科学領域では遺伝子等のオミックスデータから細胞、個人、集団にいたる多様な階層でAIを活用して、ビッグデータ処理と統合を行うことで、ウエットな研究だけでは得られなかった分子間の相互作用やシグナルが解明され、個別化予防に向けた新たな生命医科学が創出されます。
本プログラムでは、生命医科学系と情報学系の学生に、座学とミックスラボなどを用いた実習を通して多様なデータの取得と一次解析、確率統計学、数理モデリング、機械学習、画像処理、生命医科学、臨床医科学などの教育を提供します。
マルチレイヤー生命医科学
生命医科学の領域は分子、細胞、組織、個体、集団というマルチレイヤーから構築されています。
このマルチレイヤーを俯瞰し、個々の研究に還元する能力の実装が求められており、加えて本プログラムでは、神経や腫瘍など一見別の次元の研究分野を理解しそれぞれの分野が有するマルチレイヤーを統合する能力を涵養します。
本プログラムでは、学内外の神経科学、腫瘍学、構造生物学、遺伝学、化学、情報学など多様な分野について、研究機関を超えた教育を提供します。
国際性・多様性
例えば以下のような取り組みにより、大学院の早い時期から国際性・多様性を涵養します。
- JDPによる海外研究室での研究や共同学位の取得
- GAME参加大学での共同研究や研修
- 国際的なトランスレーショナルリサーチ研修プログラムとして高く評価されているMansfield型研修への参加
- JDPやGAME参画大学の学生の発表会 (FLAN meeting など) の定期的な開催
- ミックスラボ制度
必修科目
- 基礎科目(修了要件16ポイント)
- デジタル生命医科学(修了要件48ポイント)
- マルチレイヤー生命医科学(修了要件16ポイント)
- 国際性・多様性(修了要件16ポイント)
- その他
修了要件
以下の要件を満たした者に対し、博士の称号に「情報・生命医科学卓越大学院」の付記称号を与えます。
- それぞれの研究科の修了要件を満たすこと
- 本プログラムが独自に提供する「基礎科目」、「デジタル生命医科学」、「マルチレイヤー生命医科学」、「国際性・多様性」の4つの領域の必修(一部選択)科目、および博士課程教育推進機構が提供する必修科目を履修し、各ポイントが修了要件を満たすこと
- 最終試験に合格すること