名古屋大学 卓越大学院プログラム(文部科学省補助金事業) Convolution of Informatics and Biomedical Sciences On Glocal Alliances, CIBoG 情報・生命医科学コンボリューション on グローカルアライアンス卓越大学院

メッセージ

この10年で、情報科学、生命医科学は劇的な進歩を遂げてきました。その結果、ビッグデータを利用して、様々な事象の解析、シミュレーション、予測などが可能となり、AIなどによる解析結果の医療への応用も今後ますます促進されるものと考えられます。

一方で、高齢化もまた急速に進行し、これに伴う認知症やがんなどの疾患の増加は、高齢者の生活の質の低下を生み、社会的にも医療費、介護費を膨張させ、わが国のみならず先進国を含めた全世界的な社会問題となっています。この社会問題を解決する為には、これまでのように病気が発症した患者の治療をする医療に加えて、未だ病気が発症していない個人が病気を発症しないように予防する医療(個別化予防)が求められます。

生命医科学ビッグデータを解析して病気が発症する前の状態を理解し、病気の発症を予防するための研究開発を推進することが重要であることは明らかです。これを実現する為には、高度に専門化した情報科学と生命医科学が一体となった新領域を開拓すると同時に、それを遂行できる人材の育成が急務となっています。

本プログラムでは、近年急速に進歩した情報科学と生命医科学を一体化し、病気の治療を行う医療から、個々人の病気の発症を予防できるような個別予防の新しい領域の構築とこれを推進できる人材の育成を図り、急速な高齢化に伴う社会問題の解決を目指します。

プログラムコーディネーター
医学系研究科神経内科学教授
勝野 雅央