研究科 | 医学系研究科 |
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分野 | 分子生物学 |
専門 | 形態学、組織学、生化学、医学 |
経験 | 順天堂大学医学部研究生、初期臨床研修 |
ひとたび損傷を受けた中枢神経は二度と再生しないことが知られています。当研究室は、この現象の機序として、細胞外の硫酸化糖鎖が神経軸索末端の細胞膜に発現する受容体型酵素のリガンドとなり、細胞内のオートファジー流を調節することによって神経軸索の伸長を制御することを明らかにしました。私は、これらの細胞膜受容体型酵素によって活性を制御される別の細胞内シグナル分子に焦点を当て、軸索伸長に対する効果を検証することで、複数の硫酸化糖鎖を起点とした軸索伸長制御機構の更なる解明を目指しています。
遺伝子にコードされた遺伝暗号のように、糖鎖には糖鎖暗号が内包されていると考えられていますが、それを意図的に生み出す仕組みが生物に備わっているのか否かは、分かっていません。将来は、答えのないこの問いに挑みたいと思っています。その中で糖鎖生物学を究め、基礎科学を通じて社会に貢献できれば嬉しいです。