私が研究している分野は、Circadian Rhythmといった24時間周期で持続振動する生理的な現象であり、睡眠・覚醒リズムからホルモンの日内変動、はたまた代謝の基礎変動等、あまたの形態をとって私たちの目に見える出力となります。そんな分野だからこそ臨床応用のイメージがつかみやすく、モチベーションが湧きやすいというのもありますが、それと同時に、ある程度自分の研究をどういった風に応用していくかを組み込んだ実験デザインを早期に確立させる必要があると私自身感じています。そのような点から、たとえ私が基礎研究を行う立場であるからといって将来的な展開の想像を怠らず、臨床を行う人たちや情報技術の専門家等への適切な橋渡しができるように日々精進していきたいと考えております。最後になりますが、私が研究を行っているCircadian Rhythmの分野に限らず、様々な分野でビッグデータを扱うように時代の潮流が変化してきていると感じます。その中で、バイオインフォマティクスの基礎知識を習得できる機会を与えてくれるこのプログラムへの参加を通して、その概略なりを理解し、自身が研究を進める際の方針決定(実験デザインや実験の位置づけの決定等)に役立ってくれることを切に期待しております。