研究科 | 医学系研究科 |
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分野 | 総合医学専攻 |
専門 | 生体反応病理学 |
私は、「酸化ストレス発がん」をテーマに研究を行っています。鉄は生体内で最も多い重金属であり生存に必要不可欠な一方で、過剰な鉄はFenton反応を介しDNAの酸化ストレス傷害を引き起こし発がんに繋がることが知られています。当研究室で長く解析されてきた鉄投与によって腎がんが誘発されるFe-NTAモデルを用いて、酸化ストレス発がんに関する分子機構の解明を通じ、新たな癌の治療法や予防につながる発見のため研究を進めています。 また、当研究室は病理学教室であり、私自身も病理医として研鑽に励んでいます。病理医は組織や細胞の観察を通して診断を行う形態学のプロであり、そのスキルを研究にも生かしたいと考えています。生体は無数の細胞で構成されており、単一の細胞でモデル化した研究だけでは限界があります。組織の観察を通して得られる多様な細胞たちのふるまいをヒントに実験を組み立てています。 CIBoGプログラムでは、基礎研究者として情報技術を自らの研究に応用することや、病理医として画像処理AIに代表される情報技術と医療との関わりを学ぶこと、様々なバックグラウンドを持つ研究者とのコラボレーションを進めていきたいと思っています。